葬式費用は遺産から支払うのか、それとも喪主が支払うのか、
もしくは相続人の間で負担するのかについては、
法的には決まっていないようです。

決まっていないとはいえ、勝手に葬式を盛大にあげた場合、
葬式費用が高額になってしまい、相続人間での言い争いに発展しかねませんので、
事前に葬式費用については、話し合いをしておくことがよいのではないでしょうか。

ただ、相続税については、
葬式費用は遺産から控除することができることになっています。

預貯金は勝手に引き出していいの?

故人の預貯金は、死亡した時点では、まだ、
法定相続人全員の共有の遺産ですので、
本来は勝手に引き出してはいけません。

銀行も死亡を確認した段階で、
その故人の預貯金の口座を一旦凍結する措置を取ります。

それ以降は、きちんとした相続手続きの書類を提出して、
書類審査に通らなければ、
誰も預貯金を引き出すことはできないのです。

相続手続きの書類とは、

・ 被相続人の生まれてから亡くなるまでの謄本と、

・ 法定相続人の戸籍、

・ 銀行や証券会社の様式による相続書類などと相続人の印鑑証明書、

・ 被相続人の通帳

が一般的に必要となっています。

金融機関によって、必要な書類が多少異なりますが、
基本的には同じで、書類を提出してから審査が通れば、
通常、1週間~10日前後で預貯金が代表受取人の口座に一括して振り込まれます。

その後に、相続人の間で、
代表受取人が配分していくといった流れが、
実際の流れとなっています。